お寺の近況報告

”普通”の大変さとありがたさ

こんにちは。慶国寺の渡辺知応です。
すがすがしい初夏の季節となりましたが、皆様いかがお過ごしですか。
5月下旬に全国の緊急事態宣言が解除され、人々の活動も徐々に戻ってきましたが、まだまだ油断ができない日々が続いております。

さて、現在慶国寺では過去にご祈祷をお受けになられた方にお話を伺っております。
そのお話の中で「年始にご祈祷を受けていたので、今回のコロナに対する心構えができていたから、そんなに焦らずに済みました」というお言葉をいただきました。
この方は松戸駅のすぐ近くで『Dista』という美容院を経営しており、毎年お店にて新春祈願祭を行っています。
祈願祭の最後には会社の設立年月日から九星気学の観点で、その年の『会社の運勢』をお話ししています。
その内容に今回のコロナ騒動に関連する話やお店が直面するであろう事をお話ししていた”ようです”。
“ようです”というのは、特に私が内容を忘れていた訳ではなく、、、
祈願後の話しの内容が現在の状況に直結しており、気持ちの面で準備が出来ており、焦らずに物事を冷静に対処できたという事だからです。
祈願主の方は、あの時の話はこの一連のコロナの事を言っていたという捉え方をしたようなので、”ようです”と申し上げた次第であります。

ご祈祷をする際はその願いが叶うようにと一心に祈る事だけではなく、これからの出来事に対する心構えをするためのものでもあったりします。
心構えがビシッとしていれば、多少の変化では(場合によっては大きな変化でも)ブレる事なくしっかりと前を向いていられるものです。
毎日を同じリズムで過ごしたいと思っている方はご祈祷(願掛け)を受けて、日々の心構えを整える事をお勧めします。
今回の祈願主さんは、
「毎日を”普通”に過ごしたい。でもこの”普通”というのがとても難しい。結局これが出来ないから皆悩んでいるんだと思う。自分の中では、祈願というのはこの”普通”の生活を送る為の一つの手段です。」
とおっしゃってました。
この言葉を聞いて私自身、昨今の状況を鑑みても改めて”普通”の大変さ、そしてありがたさを切に感じました。
きっと皆様も同じかと思います。

緊急事態宣言は解除されましたが、油断せずに体調管理には気をつけて日々の生活を送ってください。

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この記事を書いた人

渡辺知応

長秋山 慶国寺 副住職
一般社団法人 Speciality Plus 理事
(終活の総合サポート団体)
一般社団法人 日本ハッピーエンディング協会 認定講師 
  
日蓮宗僧侶として行学に精進すると共にハッピーエンディングプランナーとして終活相談を行っている。世界三大荒行である日蓮宗大荒行堂を2度経験。池上本門寺、中山法華経寺、柴又帝釈天での山務を経て本格的に慶国寺へ戻り、松戸市では数少ない室内参拝型の納骨堂『慶松庵』をスタートさせる。『家族に負担をかけないお墓』をコンセプトに利用者の声に日々耳を傾けて運営中。その結果、ハッピーエンディングカードを使った終活相談を開始する事となった。

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