仏事の質問

夫と妻の宗派が違います。どうしたらいいでしょうか?

昔は、結婚して嫁ぐと、その嫁ぎ先の宗派に入り、夫婦ともども同じ宗派になるのが通常でした。
これは寺請制度の名残でもあります。
寺請制度は江戸時代の徳川幕府から始まりました。
当時のお寺は、現在の区市町村の役所の役目を担っており、その際に「寺請証文」という身分証を受け取らなければなりませんでした。
今でいう住民票みたいものです。
寺請制度の役割として、住民の動向や戸籍上の管理を請け負う義務が生じます。
また、旅手形(今で言うパスポート)の発行も行っていました。
つまり、住民の戸籍の管理全般を行っていたのです。
そこで、嫁いだ方が諸々の変更手続きを行う際に、宗派も変えなければややこしくなるので、嫁ぎ先の宗派に入るという仕組みでした。
しかし、本来、宗教は個人のものです。
いくら夫婦でも同じ信仰を持つ必要はないという考えも現代にはあります。
お互いの宗派を押し付けてもトラブルになるだけです。
上手く話し合ってお互いが納得できる着地点を見つけることが望ましいでしょう。
解決しない時はご相談に乗りますので、お気軽にご連絡ください。

関連記事

この記事を書いた人

長秋山 慶国寺

千葉県松戸市秋山にある日蓮宗寺院

「家族に負担をかけないお墓」をコンセプトに、松戸市で初めての室内納骨堂 慶松庵、おひとり様専用 室内納骨室 ごえん堂を運営中

年間を通してあなたのために開かれたお寺です。
お近くにいらした際は是非、ご参拝ください。

PAGE TOP