
ごえんクラブJ@慶国寺の渡辺知応です。
今週は仏教用語の
『いただきます』
について少しお話ししたいと思います。
普段、何気なく食事の前に口にする
「いただきます」という言葉。
実はこの一言には深い仏教の教えが込められています。
仏教では食事をただの栄養補給ではなく、
命をいただく行為と捉えます。
私たちが口にする食べ物は、
野菜や魚、肉といった命そのもの。
そして、その命を私たちが生きるために
いただくことへの感謝が「いただきます」の意味なのです。
また「五観の偈(ごかんのげ)」という教えがあります。
これは、食事の前に五つの視点で感謝を示すものです。
まず、この食事が多くの人の
努力によってここにあることを忘れず、
次に自分の行いが
その価値にふさわしいかを反省。
そして、欲望を抑え、感謝の気持ちで食事をし、
体を健康に保つための薬としていただく。
最後にこの食事が悟りへの道の一助となるよう願います。
現代社会では、
忙しさから食事を「作業」として
済ませてしまうことが多いですが、
たった一言の「いただきます」を通して、
命への感謝を思い出すことができます。
一緒に食事をする家族や友人に対しても、
「ありがとう」の気持ちを込めて
「いただきます」と伝えることで、
食卓が温かい空間に変わります。
また、命を大切にする気持ちが育つことで、
食べ残しを避け、無駄をなくす心構えも生まれるでしょう。
日々の食事で「いただきます」をただの言葉ではなく、
命への感謝と感じることで、
心は穏やかになり、
健康的な生活が送れるようになります。
ぜひ、今日から「いただきます」を改めて意識してみてください。
ごえんクラブJ@慶国寺
渡辺知応