本来の『精進おとし』は、
身内が亡くなってからある一定期間
(お通夜から骨あげまで、または四十九日が明けるまで)に行う、
精進修行(魚や肉を食さない修行)というものが行われていました。
その修行期間が開ける際、
通常の暮らしに戻るための
区切りの食事を意味していました。
ところが現在では、
葬儀の間お世話になった方々に対し、
感謝の意を含め食事をもてなす行いに変わっていきました。
また、同じような感じで
お通夜の弔問者の参列に対して
感謝の意を表し食事やお酒でもてなす
『通夜振る舞い』もあります。
各地方から集まった人は
長期滞在ができませんので、
この日に初七日の法要を兼ねて
式中にすませてしまうことも多くなっています。
なお、『精進おとし』の席では
喪主や遺族は末席に座るのが礼儀とされています。
現代の風潮をみていると、
この『精進おとし』をもって
一連の葬儀告別式が滞りなく終わりを迎えたという
雰囲気があるようです。