ごえんクラブJ

ごちそうさま」に隠された深い意味とは?

ごえんクラブJ@慶国寺の渡辺知応です。
今週は仏教用語の
『ごちそうさま(御馳走様)』
について少しお話ししたいと思います。

食事の後に何気なく口にする「ごちそうさま」。
普段は単なる挨拶として使っていますが、
この言葉には深い意味が込められています。

「御馳走(ごちそう)」とは、
もともと「走り回る」という意味があります。

昔は食事を用意するために人々が食材を探し、
調理し、心を込めてもてなしていました。
そうした奔走の末に生まれる食事への感謝が、
「ごちそうさま」という言葉に込められているのです。

また、仏教には「布施(ふせ)」という教えがあります。
布施とは、他者のために尽くすこと。

料理を作ることも立派な布施の一つです。
食事には多くの人の手が関わっており、
農家の方、運送業の方、料理をしてくれる方、
さらには食材となった動植物の命までもが関わっています。

「ごちそうさま」と言うことで、
そうしたすべての存在への感謝を表すことができます。

この言葉の意味を知ると、
日々の食事がもっとありがたいものに
感じられるのではないでしょうか?

忙しい毎日の中で、
つい「ながら食べ」や「食べ残し」を
してしまうこともありますが、
「ごちそうさま」に込められた感謝の心を思い出せば、
食事を大切にする気持ちが生まれるかもしれません。

次に食事をするときは、
ぜひ「ごちそうさま」と心を込めて言ってみてください。
毎日の食卓が、今より少し温かく、
ありがたいものに感じられるかもしれません。

ごえんクラブJ@慶国寺
渡辺知応

渡辺知応

渡辺知応

長秋山 慶国寺 副住職

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