ごえんクラブJ

小さなことで傷つかない心の整え方

ごえんクラブJ@慶国寺の渡辺知応です。
今週は仏教用語の
『堪忍(かんにん)』
について少しお話ししたいと思います。

日々の暮らしの中で、
思わずカッとなってしまう場面は
誰にでもあるものです。

たとえば、
家族の何気ない一言にイラッとしたり、
職場で理不尽な扱いを受けて言い返したくなったり。

そんなとき、
「堪忍」という言葉を思い出していただけたらと思います。

「堪忍」とは、
耐える・こらえるという意味をもつ仏教の教えで、
ただの我慢とは違います。

怒りを押し殺して
溜め込むのではなく、
その感情の根っこに気づいて、
そっと手放す心のあり方です。

仏教では
「忍辱(にんにく)」という修行があり、
これはどんな屈辱にも
怒らず、恨まず、心を穏やかに保つというもの。

「堪忍」はまさにその入り口に立つような実践といえるでしょう。

怒りに任せて言葉をぶつければ、
あとで後悔することもあります。
でも、ひと呼吸おいて
「堪忍」と心でつぶやくだけで、
感情の波が少しおさまることもあります。

堪忍は自分の心を守る知恵でもあるのです。
相手を許すというより自分を乱さないための術。

まずは小さな場面で
「堪忍」を試してみてください。
それが、穏やかな日々への第一歩になるかもしれません。

ごえんクラブJ@慶国寺
渡辺知応

渡辺知応

渡辺知応

長秋山 慶国寺 副住職

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