
今月のお釈迦さまの名言は
「慈悲をもってすべての生き物を愛しなさい」です。
「慈悲」という言葉は、
少しかたく感じられるかもしれませんが、
実はとても身近な優しさの心を表しています。
「慈」は「相手に幸せになってほしいと願う心」
「悲」は「相手の苦しみを少しでも和らげたいと願う心」です。
この二つをあわせた「慈悲」は、
仏教の教えの中でも特に大切にされている心のあり方です。
では、そんな慈悲の心をどうやって日常生活の中で育てていけばよいのでしょうか?
たとえば、道ですれ違った人に
「今日も良い日になりますように」
と心の中で願ってみたり、
混んだ電車でお年寄りにそっと席を譲ったり。
あるいは、レジで対応してくれた店員さんに
「ありがとうございます」と一言添えてみる。
そんな小さな気づかいの一つひとつが、すべて慈悲の実践です。
また、忘れてはならないのが「自分自身への慈悲」です。
思い通りにいかなくて落ち込んでしまったとき、
「ここまでよくがんばったね」
と自分をねぎらう言葉をかけてあげるのも、
立派な慈悲の行いです。
人にやさしくするように、
自分にもやさしくしてあげることが、
心の安らぎにつながります。
すべての生き物に優しさを向けることは、
決して難しいことではありません。
ほんの少しの思いやりが、
まわりの空気をやわらかくし、
あなた自身の気持ちも温かく包み込んでくれます。
今日という日を慈悲の心でほんの少し彩ってみませんか?